(仮訳)オーストラリア産のチャワンタケ科の新属新種、Antrelloides atroceracea
Catcheside, PS. & Catcheside, DEA. 2018. Antrelloides atroceracea, a new genus and species in the Pezizaceae (Pezizales) from Australia. Swainsona. Available at: https://data.environment.sa.gov.au/Content/Publications/JABG31P081_Catcheside.pdf [Accessed October 9, 2018].
【R3-05566】2018/10/9投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

オーストラリア、カンガルー島などで採集された菌を検討し、新属新種Antrelloides atroceraceaとして記載した。
本種は子嚢盤が黒色クッション状で、柄が土壌中に埋生し、内部が洞穴状で、蝋質で脆いことなどで特徴づけられた。
本種は分子系統解析でチャワンタケ科クレードに含まれ、Lepidotia hispidaPeziza natrophilaなどに近縁であった。
South Australia, Flinders Chase National Park, Kangaroo Island

(新種)

Antrelloides atroceracea P.S.Catches. & D.E.A.Catches
語源…(属名)洞窟のような/(種小名)黒色蝋質の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Helvella umbraculiformis
柄の構造が類似している
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり傘が畳み込まれた形状をとる
本種と異なり子実体内部の縦方向の畝の表面が類白色
本種と異なり子実体内部の縦方向の畝の表面が比較的平滑
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
Gyromitra californica
柄の構造が類似している
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり傘が畳み込まれた形状をとる
本種と異なり子実体内部の縦方向の畝の表面が類白色
本種と異なり子実体内部の縦方向の畝の表面が比較的平滑
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
Underwoodia beatonii
オーストラリアに分布する
子実体の内部構造が類似している
本種と異なり子実体内部の縦方向の畝の表面が類白色
本種と異なり子実体内部の縦方向の畝の表面が平滑
本種ほど子実体内部の縦方向の畝が脆くない
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
Iodowynnea auriformis
柄が地下に伸びる
子嚢胞子が楕円形
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり子嚢盤が叢生する
本種と異なり子嚢胞子表面が光学顕微鏡下で平滑ではなく小疣状
Hapsidomyces venezuelensis
本種と異なり糞生菌である
本種より子嚢盤のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく網目状
Iodophanus spp.
子嚢胞子が楕円形
本種と異なり糞生菌である
本種より子嚢盤のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が粘液質の鞘に包まれる
Sarcosphaera spp.
子嚢がアミロイド
子嚢胞子が楕円形
本種と異なりオーストラリアにおける分布が知られていない
本種と異なり子実体が初め地下生でのちに星状に裂開する
本種と異なり子実層面が類白色~淡い帯紫色
Peziza spp.
子嚢盤の形態が類似することがある
子嚢がアミロイド
子嚢胞子が楕円形
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と偽柄の形態が異なる
Plicaria spp.
子嚢盤の形態が類似することがある
子嚢がアミロイド
本種と偽柄の形態が異なる
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形
Ruhlandiella berolinensis
オーストラリアに分布する
子実層の形態が類似することがある
子嚢がアミロイド
側糸が子嚢をほぼ覆う
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペイン、ギリシャ、カナリア諸島、カリフォルニアなどにおける分布が知られている
本種と子嚢盤下面の形態が異なる
本種と異なり子嚢が消失性である
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sphaerozone ostiolatum
子実体が半地下生である
子実体が折り畳まれたような形状をとる
子嚢がアミロイド
本種と異なり子嚢が裂開しない
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく装飾を有する
Gymnohydrotrya spp.
子実体内部に折り畳まれた小室を有する
本種と異なり子実体が完全な地下生である
本種と異なり子実体が球形
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく装飾を有する
Sphaerosoma fuscescens
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく装飾を有する
Sphaerosoma trispora
オーストラリアに分布する
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく装飾を有する
Lepidotia hispida
子嚢がアミロイド
外被層が円形菌糸組織からなる
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりピートボグや沼地などに生息する
本種と異なり子実体が黄緑色
本種と異なり柄の内部に小室を有するという特徴を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Peziza natrophila
子嚢がアミロイド
外被層が円形菌糸組織からなる
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりマツ林や古いピートボグなどに生息する
本種と異なり子実体がオリーブ褐色からのちに暗褐色~黒色となる
本種と異なり子実体が浅い杯状~盤状
本種と異なり柄を欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Boudiera spp.
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢盤のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子表面が平滑ではなく刺状または網目状
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Aquapeziza globispora
子嚢胞子表面が平滑
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり土壌ではなく小川に沈んだ材に発生する
本種と異なり子嚢盤が白色
本種と異なり子嚢盤が無柄
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく球形
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Peziza apiculata
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり乾燥した土壌ではなく腐朽材または湿った土壌に発生する
本種と異なり子嚢盤が無柄
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく楕円形で両端が針状に尖る
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される